原作である宮崎駿の漫画がを読んでいる。
コロナ禍に読むとファンタジーのようには思えないところも多々あって面白くもあり恐ろしい。
全7巻の最終巻に音楽が1度だけ登場する。
戦い続け疲れたナウシカが「天国」と見間違える場所で、音楽が聞こえてくる。
音楽はすでに失われた文化で「七音音階」の作曲家たちは伝説として伝えられていたが、保存されていた音楽を発見して再現する。
傷だらけになって争い続ける物語の中で再現される音楽は、はじめは喜びと安らかさそのものなのだけど、
次第に気迫を帯びる演奏は現実を突きつけてくる。
それからこの場面が頭に焼き付いて離れない。
音楽っていつでもこういうものだよなぁと思う。
喜びと安らぎと恐怖と悲しさと全部包括してる。
音を鳴らすということが、生きている中では本来当たり前のことではない。
惰性で弾いたりイヤイヤやるものじゃない。
気が引き締まる思いと、少し答えを見たような気持ちになった。