正直ピアノの先生、長めにつぶやく。

ピアノ講師歴10年。教室ブログには書けない本音を長めにつぶやきます。

譜読みトレーニング教室になっていた。

楽譜を読むことさえスムーズにできるようになれば、ピアノをいつか辞める時が来ても、自分で曲を読んで楽しむことができるようになるだろう。

ピアノのレッスンに通って一番残るものは、楽譜を読めるようになることだと思っていた。

そこに至るには、ピアノレッスンを始めてからこれまでの経験も影響している。

レッスンをしていく中で、自然と身についていくものだと思っていた楽譜の読み方が、勝手に身につくものではないのだと思い知らされたことだ。

例えば、2度の音符を見たときに隣の音を弾くということや、

音の重なりを見て、和音をつかむ手の形を把握することなど。

加線の音符が出て来たときに、どうやって読むのか?など。

自然と身につけていくだろうというのは私の思い込みで、しっかり教えないと身についていかない場合もある。それは教える側の責任だ。

そこから私は、音符を読むといことをいかに身につけてもらうかということにやっきになっていた。

そうやって取り組んでいくと楽譜を読めるようになることは奥が深く、楽譜を上手く読めるようになることがレッスンの中心になっていた。

 

次第に肝心な音楽が後ろに取り残されていってしまった。

 

いつの間にか私の教室は、音楽教室という名前でありながら楽譜の読み方教室になっていた!

 

ふと気がついたときに「あれ!?なんか違う!?」という状態に。
音楽をすることがこの教室の目的なのに!
一人一人が充実した音楽を実現することを目指していたのに!

 

そんなわけで今、絶賛、軌道修正中。


もちろん、演奏につながる楽譜の読み方は大切だから、そこを省略はしないけれど、それは手段であって目的ではないことを忘れないようにしないと。

 

楽譜を読むことを最重要視していると、耳から曲に入って弾くことが諸悪の根源のように思えたけれど、そこにも重要な音楽へのアプローチの仕方が含まれている。

もっと視野を広く持たないとな。

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ドレミファソ

 

 

ピアノの奥深さは誰のため?

ピアノは、鍵盤を沈めれば音が鳴る。
実に単純で、簡単なことだ。
音を鳴らすことならば、赤ちゃんにも猫にもできる。
猫が鍵盤の上を歩いた音が、意外に音楽的だったりして。

そこから始まって、ピアノの表現力は無限に広がり、表現の数だけテクニックがある。
ピアノのテクニックは無限だ。

ピアノを習うということは、ピアノを使った表現を学ぶということ。
同時にそのときに必要なテクニックを学ぶということ。
そう思うと、ピアノで学ぶことは無限にある。

ピアノのテクニックが詰まった教則本をみると、必要な技術や知識はこうもたくさんあるのかと驚く。

それは、「ピアノを弾く時に身につける技術と知識」ではなく、「ある曲を表現するときに必要となる知識と技術」である。

ここは大きな違いで、「ピアノを弾く」ということはそんなに難しいことではない。猫にもできる。

「曲を表現する」という段階で、はじめてテクニックが必要になる。

クラシックピアノを習うということは、クラシックピアノの曲を弾けるようになることでもある。
そこを目指して、必要な技術と知識を身につけていく。

大切なのは、順番を間違えないことだ。
曲があり、テクニックがある。

ピアノの先生としては、奥深い曲のテクニックの奥行きを知っているから、そこにたどり着けるように、先回りして効率よく学んでもらいたいと思う。
変な癖をつけないように。
変な音を鳴らさないように。

でも、奥深い曲の奥深いテクニックを知る前の人にとって、その先回りはただの「複雑さ」になってはいないか?

「難しさ」「堅苦しさ」になってはいないか?
奏でる喜びを奪うことになってはいないか?
もちろん「楽しい楽しい」だけが正解だとは思わないけれど。

 

『「奥深さを知ってもらいたい」というのは専門家のエゴ』と言っていたのは確か百獣の王、武井壮・・・

過剰な先回りも考えものだなぁ、と思う。
つまりはバランスか。

猫でも鳴らせる「気軽さ」に、興味がわくような「奥深さ」をチラつかせるバランス力。

順序と段階を間違えないテクニックの提示。
それが上手い先生がいい先生なんだろうな。

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ピアノと猫

猫、かわいい・・・

 

 

「トンプソン 小さな手のためのピアノ教本」、熱い・・・!!

赤い表紙の「トンプソン現代ピアノ教本」。

この教本は昔から知っていて、第3巻だけ子どもの頃にレッスンでやったという親しみのあるテキストなのだけど、導入書としては進みが早く、年齢が上がってからじゃないと使いづらいというイメージがある。

 

ところで、この教本の導入段階である「トンプソン 小さな手のためのピアノ教本」には、「小さな手のための合奏教本」という親や先生用の補助楽譜が別で売られている。

トンプソンを導入としてレッスンで使用したことがなかったので持っていなかったのだけれど、先日購入して弾いてみると、

これが、いい!!!

 

↓伴奏用↓

 

↓生徒用↓

 

 

単純に和音や響きが足されるだけではなく、

生徒用の単旋律からは想像もできないような曲の雰囲気が広がる。

先生用の楽譜としてテキストの下の方に伴奏がついているものは導入書には多い。

数ある伴奏がついている導入教本の中でも、トップに入る伴奏の豊かさ!

 

 

伴奏を弾いてみて、「これがこんな曲になるのーー!?」と何度も一人で叫びました。

 

特におすすめは

  • ちょうちょ
  • 小さな兵隊さん
  • 大きな船
  • なつやすみ
  • まる木ぶね

です。

 

「ちょうちょ」は、本当にちょうちょが飛んでいるようにヒラヒラと優雅な伴奏だし、

「小さな兵隊さん」は4声体のように綺麗に音が推移していく。

「大きな船」は、メロディと絡む旋律がきれいで、大きな船が揺れる感じもイメージできる。

「なつやすみ」は、ドッペルドミナントから始まる和音がワクワクするし、

「まる木ぶね」は、まさかの生徒さんの方が伴奏だったの!?という驚き。

 

「小さな手のためのピアノ教本」は生徒さんの最初のテキストとして使うことはなかったけれど、一緒に弾きたいなぁ。

紹介したいなぁ。

はじめての発表会に先生や親御さんと連弾で使うのもいいな。

 

伴奏のレベルとしては、中級程度という感じ。

ブルグミュラーを弾いたことがある方なら弾くことができると思うので、

お子さんとお家で弾きたいとお考えの親御さんにも、オススメです。

同じ曲に連弾用と、二台ピアノ用の2つのバージョン載っています。

 

トンプソン先生、すごいです!

 

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オリジナル曲「Departure」弾いたよ

そろそろどこか旅行に行きたい気分。

まだ暗いうちに眠いの半分ワクワク半分で出かけるのが懐かしい。

おもむくままに弾いてみた。

youtu.be

 

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サムネ