「家族療法カウンセラー」という資格を取得しました。
教育学や心理学系の本は好きでよく読んでいたのでそちらの面での真新しいことはなかったけれど、カウンセリングの視点を勉強できたことがよかったです。
これまでだったら、コミュニケーションが「私」X「生徒さん+親」というイメージだったので、たとえば「子どもが全然練習をしない」と親が訴えてくる時、その悩みに共感もするし対策も考えるけれど、どこかで責められているような感じがしていました。
もっと上手くやってくれと言われているように感じでいたし、自分の力不足を実感させられている気がしていました。カスタマーセンターでクレームを言われている気分。
親がピアノの習い事で悩んでいる状況は本当に心苦しいし、
なんとかしたいと本気で思うばかりに
一緒に悩んでなるべく要望に応えたいと思っていました。
でも家族関係カウンセラーの勉強をすると、
生徒さんと親の間にも思い通りにならない関係性があって、
現在進行形で変化していく構築中の関係性であるということが理解することができました。
そういう視点で見ると、
親からの要望や訴えは、親子関係性の現状把握として捉えることができます。
「現状で親はそう考えている。子供のことをそのように捉えている。」というふうに親の要望を捉えます。
子どもの方の現状はおおよそレッスン中に把握できます。
親と子の関係性の状況を把握してから、できることを伝えとなるべく親の要望に応えたいと思っていたときとは、やることが変わります。
先日生徒さんのお母さんから
「〇〇(生徒さん)がどう考えてるのか、先生から聞いてみてください」
というLINEが。
家族療法カウンセラーの勉強をする前だったら
「なぜ私が?お母さんから聞いてほしいなぁ・・・」
とちょっと複雑な気持ちだったと思うけど、
今なら、お母さんの現状を把握できたと思えます。
考えられることは、
- 直接聞きづらい関係性がある
- 踏み込みたくない気持ちが親側にある
- 聞くことで望ましくない状況になったことがある
- めんどくさい
こんなところでしょうか。
だからと言って、親にこうあるべきという評価的な伝え方はしません。
親の訴えが私に直接向かうものではなく、状況説明であると捉えるだけでこちらが感情的になることなく対応できます。
ピアノレッスンをしているけれど、望むのは関わった人たちの幸せなので、ピアノ上達よりも関係性を重視してしまう時がある・・・。
そんなことよりピアノ上達させてください!という人もいるだろうな。
ピアノってほんとに家族関係と切り離すことができないと思う。