正直ピアノの先生、長めにつぶやく。

ピアノ講師歴10年。教室ブログには書けない本音を長めにつぶやきます。

ピアノレッスン備忘録

ピアノで好きな曲。リズムか歌かイメージか。

娘、私から見ると簡単な、ある1曲が一向に仕上がる気配がない。 前回発表会で弾いた曲より、はるかに簡単に見える。 ずっと同じ曲をやってばかりでも飽きるよな・・・ でも仕上がらないまま丸にするのも違う・・・ と、悩みつつ、気晴らしに、ブルグミュラ…

ピアノ経験者の親を持つ生徒さんの難しさ

ピアノ経験者が保護者の生徒さんは、なぜこんなに一筋縄ではいかないのですか。 みなさんどうなんだろう? うちのピアノ教室で、今のところ一番やめそうな、首の皮一枚でつながっている生徒さんは2人とも親が音大出身です。 その2人の生徒さんはどちらも、…

ピアノでストレスがたまるタイプ

ピアノを教えていて、生徒さんそれぞれ本当に個性が違って全員一ミリも同じところなんてないって感じるけれど、 ピアノでストレスがたまるタイプというのがある程度分類できるように感じている。 それは、 「歌心は抜群にあるけれど、音感が優れていない」タ…

娘とピアノの練習

ピアノの先生の娘という立場にいる我が子。 音楽は好きで、流行りの曲から私が聞くジャズ、クラシック、バレエの曲と隔たりなく聴く。 ピアノよりは歌の方がフィットしていそうだけれど、ピアノの先生を生業にしている母を持ったがために、ピアノは小さい頃…

レッスン中のほっこり^ ^

三連符の説明をするときに三文字の言葉を当てはめて練習しています。 「いちご」とか「ピアノ」とか。 たまには、生徒さんやお友達の名前を入れてみたり。 身近な三文字のものをいいながらリズム打ちをします。 先日もいつものように「いちご」で練習した後…

つっかえつっかえ弾く、両手が苦手な生徒さん・・・って何が足りないの?

教室の生徒さんで、両手で弾いているといつも同じところで止まり、「はじめまして」みたいな感じで楽譜を見て、その音を「ド」から数えて読んで(ええと、ここだったからしら?よいしょ)という具合に弾く子がいる。 曲の途中結構な頻度でそんな感じで止まる…

ピアノの練習と親子関係。

ピアノの発表会やコンクールで、本人のレベルを明らかに超えているようなものを、親子で必死になって泣きながら取り組むことには、どのような価値があるのだろう。 本番当日に満足のいく演奏ができたら、やはりやってよかったと、充実した気持ちになるんだろ…

8分の6拍子はいつからはじめるか?

簡単で難しい8分の6拍子の世界。 8分の6拍子の曲自体は聞き慣れたもので、揺れが感じられてノリやすい。 変拍子の曲に比べればよほどとっつきやすい。 ゆらゆらと揺れるようで楽しい曲が多いので、ブランコや船や波などに関連したタイトルで子どもの導入テ…

無駄な曲を弾いている暇はない。

レッスンができる日常が続くことが奇跡のように思える昨今の情勢。 日常をいつも通りに送ることができることに感謝です。 相変わらず、勉強とレッスンと遊びを循環しているわけですが、今日のレッスンでふと、私自身が好きで弾きたいと思う曲だけで、レッス…

譜読みトレーニング教室になっていた。

楽譜を読むことさえスムーズにできるようになれば、ピアノをいつか辞める時が来ても、自分で曲を読んで楽しむことができるようになるだろう。 ピアノのレッスンに通って一番残るものは、楽譜を読めるようになることだと思っていた。 そこに至るには、ピアノ…

ピアノレッスンが怖い

音楽は大好きだし、 ピアノも大好きなのだけど、 ピアノレッスンにまつわるものが怖い。 レッスンにまつわる情報が欲しくて検索していても、ピアノ教室のブログやインスタは長く見ていられない。あっというまに疲れてしまって、そっと閉じてしまう。 iTunes…

月2回レッスンは、難易度が爆上がりする!

「本人のやる気が続くかわからないから、まずは月に2回、2週間に1回で通いたい」 というのは、親御さんからよく聞く話。 確かにその気持ちはよくわかる。 自分の子育てを考えても、週1回習い事に通うというのは結構な負担になる。 まずは2週間に1回通…

視覚不器用さんのための対策【色分け編】

ピアノの導入時期に、右手の左手で旋律を交互に弾くような楽譜がありますが、 このタイプの楽譜がとても苦手な生徒さんがいます。 ト音記号の楽譜に書かれたものは右手、 ヘ音記号の楽譜に書かれたものは左手 と、ルールは理解しているけれど、違う手が出て…

「うたとピアノの絵本」は新しいわらべうた

メインの教材だけでは足りない部分がある時に、その子に合ったサブとなるテキストを渡します。 サブの教材では、ガッツリ弾きこむというよりは、「弾いてみて聴かせてね〜」というかたちで渡して、細かいことは指摘しません。 今回は呉暁著「うたとピアノの…

子どものためになる聴音、どうやって・・・?宮川彬良著「音楽耳実践ドリル!!CDでわかる楽典」からヒントを得る

大人の初心者の方が自宅で楽典を勉強するときに役にたつかなと思い購入していた▼こちらの本▼ 音楽耳実践ドリル!!CDでわかる楽典 作者:高田 美佐子 発売日: 2009/12/11 メディア: 単行本(ソフトカバー) 購入したものの、その生徒さんには少しレベルが合わな…

ピアノの導入期につまずくパターンは大きく分けて2つ!?

最近の気づき。ピアノをはじめたばかりの時期に、思うように進まない小さな子のパターンは大雑把に分けて2つのパターンがあるということ。 1つめは手先がぶきっちょさん。 指が思うように動かなくて、それがストレスになるということ。 動かしたいと思って…

歌うことの重要さはいくら強調してもしすぎることはない!

同じ教本を使っていても、進み方はもちろんさまざまで、同じように上達するということはない。 なかなか思うように進まない子の特徴のひとつに「聴いていない」ということが挙げられる。 自分が鳴らしている音を聴いていない。 聴くという行為は本当にごく個…

ピアノを長く楽しむコツは、やっぱり楽譜をスラスラ読めるようになること

やっぱり、スラスラと読譜をできるようになる、ということはピアノを長い間楽しむための条件なんじゃないかなー、と改めて思う。 みんな(というか多くの場合に親が)、どんどん難しい曲を弾かせたくなるようだけど、基礎的なことを疎かにして先に行ってしま…

レッスンの質を向上させる一番の近道は生徒を観察することだった

ピアノのレッスンをしていて、消化不良になることをなんとかしたくて、悩んでいました。そのためにやってきたことはたくさんありますが、最近気がついたことが、答えは目の前の生徒さんにあるということです。 生徒さんをよくよく観察することがレッスン向上…

ピアノ 導入期レッスンのいい循環

導入期のレッスンは本当に難しい。 子どもの集中力は短い。 最近やっと気が付いたのだけれど、子どもが生き生きとする理想的な流れがある。 面白そう! ↓ どうなってるの? ↓ わかった! ↓ やってみたい! ↓ できた!! この流れがうまく作れた時に、すごく…

ピアノの先生に支持される教本が本当に最善なのわからない。

しばらく色々な導入カリキュラムとにらめっこしている。 じっくり読んでいると、そのカリキュラムの本筋のようなものが見えてきて、 「こういう生徒を育てたい」という理想が見えてくる。 理想のピアノを弾ける人の像に向かって、逆算されてカリキュラムが作…

クラシックとポピュラーのバランス

これまで弾いた中で、いちばん好きだった曲は何?と聞いたら小さい頃に弾いたポピュラー曲を挙げた中学1年生。 んー(´-`).。oO そうかそうか。 んー。もう6年前だと思うけど、、、 今はクラシックの曲を中心に演奏しているけど、、、 どおりで最近気乗りし…

アメリカからやってきた教材の普及:中村菊子さん、田村智子さん、安田裕子さん

ピアノのテキストを色々見ているとあれ?と・・・ 長く日本で愛用されている教本のほとんどの解説・訳に3名のよく見る名前が! 中村菊子さんと、田村智子さん、安田裕子さんが多いこと多いこと。 まとめて見てみると楽譜屋さんに溢れた曲集の系譜が見えてき…

即興演奏の魅力「スオミ・ピアノ・スクール」フィンランド生まれのピアノ教本

前回の記事で紹介した「スオミ・ピアノ・スクール 音楽への旅立ち」。 スオミ ピアノ スクール 音楽への旅立ち 作者:久保 春代,坂井 百合子 発売日: 1998/12/10 メディア: 楽譜 こちらで魅力的に感じたことがもう1つ。 即興演奏を早い段階から定期的に取り…

フラジオレット!?優しさと新しさの「スオミ・ピアノ・スクール」

導入テキストのほかのどれにも似ていないフィンランド生まれのピアノテキスト「スオミ・ピアノ・スクール」。 スオミ ピアノ スクール 音楽への旅立ち価格: 1650 円楽天で詳細を見る 優しい色あいと繊細なタッチのイラストがアメリカ生まれのテキストと一線…

自分の脳と体を取り戻す「ピアニストの脳を科学する」〜導入メソッドと並行して学びたいこと【その2】

半年前に導入期レッスンメソッドと並行して勉強することとして、「美学」の視点を勉強している。 ▼過去の記事▼ akihareko.hatenablog.com 最近、その勉強に加えたものは、ピアノ を弾く体について知ることだ。 と言うのも、最近、指がほんのわずか、思ってい…

【youtube限定公開】ピアノ教室のオンライン発表会の方法は?

発表会をオンライン形式にしよう!と決めてから必要なことを調べ、手探りで進み、なんとか無事に皆さんにお届けすることができました。 デジタルに全く明るくないピアノの先生のオンライン発表会奮闘記です。 詳しい方にとってはツッコミどころがたくさんあ…

どんな人にも音楽を楽しいと感じる権利がある〜「おとあそび」に出会い直す

去年からセルフコーチングをして、ピアノ指導法の学び直しをしてきた。 akihareko.hatenablog.com akihareko.hatenablog.com akihareko.hatenablog.com できていることとできていないことがあるけれど、概ね前進している。 楽器店に並んでいるピアノの導入テ…

レッスンをしている人ほど読むべき「成功する音楽家の新習慣」

以前から気になっていたこちらの本。 私は演奏が本業ではないので縁がないと思っていたが、ひょんなことから手に取ることになったら、とても面白い。 ピアノのレッスンを専業にしている先生こそ読むべき本だった。 成功する音楽家の新習慣 練習・本番・身体…

國分功一郎著「暇と退屈の倫理学」から考えるピアノレッスンの意義

ピアノは何のために習うのか。 なぜラクで楽しいことだけでは飽き足らず、ときに辛い練習をしようとするのか。 または、レッスンではなぜそれを強いなければならないのか。 脳を鍛える、頭が良くなる、などピアノを習う効能とされるものは多いが、それ自体が…