最近の気づき。
ピアノをはじめたばかりの時期に、思うように進まない小さな子のパターンは大雑把に分けて2つのパターンがあるということ。
1つめは手先がぶきっちょさん。
指が思うように動かなくて、それがストレスになるということ。
動かしたいと思っている指を動かすことが、ものすごく脳を使うということ。
それが思い通りに行かないので、ものすごくストレスになるタイプ。
いわゆる手先が不器用というタイプ。
2つめは、視覚的なぶきっちょさん。
おんぷのたま(符頭)の動きを目で1つずつ追うことが苦手なタイプ。
符頭が大きく、少ない時は問題がないけれど、
符頭が小さくなって、おんぷの数が増えると、混乱して、1つずつのおんぷを目で追えなくなる。
五線の線の幅にもちょうどいい幅があって、広過ぎても狭過ぎてもいけない。
おんぷとおんぷの距離も近すぎると難しく感じる理由になる。
符頭が上下することを把握することだけが難しいパターンや、
数の認識がストレスになるパターンも。
タイプはさらに細分化することができるけれど、大まかに、目から入る情報を処理することが苦手なタイプ。
こちらは、視力が悪いことが原因であることも。
その場合はメガネをかけたり、楽譜を近づけたりすれば解決する。
そのほかディスレクシア(識字困難)が理由の場合も考えられる。
読み書きに困難を感じるディスレクシアの子にとって、楽譜もまた文字と同じように読むことが難しい。
日本では5〜8%いると言われていて、20人在籍のピアノ教室ならば、1、2人いると思っていい。
それぞれ年齢による発達状況も大きく影響を受けるので、年齢が上がると自然と克服していることもある。
不器用といってもそれぞれに段階があり全く同じパターンはほぼなく、この2つのパターンが混ざっている場合も多い。
つまずく理由がどこにあるのか、それぞれの子をよくよく見る必要がある。
ピアノをいやになってしまう前に、
苦手な部分を小さなステップに分けて、ストレスを少なくする。
つまずいていると感じないようにレッスンができるかが鍵だ。
ここをうまく小さなステップにできないと、「家で練習しない」という状況に集約していくように感じる。