正直ピアノの先生、長めにつぶやく。

ピアノ講師歴10年。教室ブログには書けない本音を長めにつぶやきます。

子どものためになる聴音、どうやって・・・?宮川彬良著「音楽耳実践ドリル!!CDでわかる楽典」からヒントを得る

大人の初心者の方が自宅で楽典を勉強するときに役にたつかなと思い購入していた▼こちらの本▼

音楽耳実践ドリル!!CDでわかる楽典

音楽耳実践ドリル!!CDでわかる楽典

  • 作者:高田 美佐子
  • 発売日: 2009/12/11
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

購入したものの、その生徒さんには少しレベルが合わないかなということで本棚にしまったままになっていた。

改めて読んでみると、レッスンに役に立ちそうなことが散りばめられていた!

 残念ながら今は絶版で中古品がいくつか出回っているよう。

 

目次

 

 

 

子どもの生徒さんがピアノを弾くときに役に立つ聴音とは?

 

特に聴音のネタとして使えそうです。

というのも、特に不器用な生徒さんピアノ演奏の手助けになるような聴音ソルフェージュの方法を模索していました。

また、3、4歳の生徒さんのピアノ演奏に繋がる無理のない、詰め込み型ではない、ソルフェージュの方法を探していました。

 

ピアノ演奏において聴音やソルフェージュで期待する効果は、

  1. 音の並びを見て次に弾く音がおおよそ頭の中で予想しながら演奏できた方がラク
  2. 音を注意深く聴こうとする姿勢

何の音か瞬時にわかる能力を身につけるというよりも、より注意深く音を聴くということに聴音レッスンの役割を感じます。

音をよく聴くことを楽しみながら力をつけることができる聴音やソルフェージュってないかな。

こういう場合どんな順番で音を示していくとわかりやすいのかな。

「聴音」や「ソルフェージュ」と名のついたテキストを見ても、音大受験に向けてのものが多くて、もっと初歩の段階での道筋が見えない・・・。

 

と思っていたところ、こちらのテキストからヒントを得ました!!

 

ただ「この音は何かな?」と聴くのではなく、色々なまとまりで、分類して比較するといいのですね。

その分類をより細くしていくと、いろんなパターンを作ることができそうです。

以下はその分類と、比べるものをまとめてました。

 

 

◼︎音程の聴き取り

  • 2度と5度
  • 2度と5度と8度
  • 2度と3度

ぶつかっている感じがするかな?
響き合っているかな?
というヒントを軸に、2度とそれ以外という形で展開していく。

 

 

◼︎和音の聴き分け

  • 長3度と短3度
  • 5度と三和音
  • 長三和音、短三和音
  • 長三和音と増三和音
  • 短三和音と減三和音

対比がわかりやすいものを2つ比べる。

 

◼︎和音進行の聴き分け

Ⅰ→Ⅴ7→Ⅰ

Ⅰ→Ⅳ→Ⅰの聴き分け

 

曲の一部分を抜き出して、響きを感じ取る。

 

 

◼︎旋律聴音

ドレミファソなどの音階の1つを休符にしているものを聴き取る。

▼例▼

音階の楽譜

 

旋律聴音をしていて、ドレミの3つの音ではわかるけど、ドレミファの4つになるとわからないということがあります。

そうなると先に進めないので同じことの繰り返しばかりになっていましたが、

音の並びを決めておいて、休符になったところはどこかな?

というのは、難しすぎずおもしろそうです。

 

 

 

 

自分がピアノを習っていた頃、

ピアノを弾きながら自然と絶対音感のようなものを身につけていました。

一緒に通っていた友人数人もそうだったのでそれが特別なこととは感じていませんでしたし、今もそう思っています。

 

聴音はひらがなを書き取るように簡単でした。

(その分相対音感は全く身についておらず、後々苦労した。)

ところが、同じ年頃の子どもたちを集めて聴音のレッスンをするとき、わからない子は一向にわからない。

 

「違う!」と先生に言われても何が違うかわからない。

そう言われた時のその子の申し訳ないような困った顔が忘れられない。

こっそりジェスチャーで教えたりしていました。

 

わからない子はわからないままだし、

わかる方にとっては何の訓練にもならない、謎深き聴音レッスンでした。

 

この分野への探索はまだまだ奥が深そうですが、少しヒントを得たような気持ちです。

 

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おんぷちゃん