8分の6拍子はいつからはじめるか?
簡単で難しい8分の6拍子の世界。
8分の6拍子の曲自体は聞き慣れたもので、揺れが感じられてノリやすい。
変拍子の曲に比べればよほどとっつきやすい。
ゆらゆらと揺れるようで楽しい曲が多いので、ブランコや船や波などに関連したタイトルで子どもの導入テキストでも早いうちに導入するものも多い。
バスティンや、ピアノランドはごく初期の段階から8分の6拍子の曲を弾く。
はじめにお手本を聴いて、「こういうリズムになり、こうやって弾くのだ」と示せば、弾くことはそんなに難しくない。
8分の6拍子に出てくるリズムの型を、「ゆーら」「ひゅーん」などの言葉を当てはめて指導する先生も多い。
そうすることで、難なく弾くことができる。
それでも楽譜を読む時にやはり一つの壁がある。
理論も理解して、音価を読みかえて弾けるようになるには、
ある程度の年齢になってからではないかと思う。
四分音符は1。
八分音符はその半分。
で慣れているのに、急に世界が変わって
八分音符が1
四分音符が2。
ただそれだけのことだと思えるのは音価について揺るぎなく身についているからだろう。
まず4分の○拍子における音価が付点音符を含めてはっきりとわかってから、それを置き換える形で8分の6拍子も理解できる。
4分の○拍子の音価が曖昧なままだと、置き換えで混乱しやすい。
置き換えが難しいからと言って弾けないかというと前述のようにそうではなくて、
こういうものだよ、と言われれば、感覚で弾くことができる。
この時期によく保護者の方から「弾いているのに楽譜を全然理解していないんです!」と言われることがある。
全く理解していないわけではなく、部分的にわかっていてそれに経験的な感覚を使って弾いているので、焦らないでいただきたい。
でもこのように感覚から取り入れた場合は、理解が追いつく年齢になった時にもう一度音価を整理する必要があると思う。
分数などの理解も深まる小学校3、4年生がそのタイミングと感じている。
新学期も始まり、4年生に向けてこの辺りのことをもう一度整理しようかと思っています。