生徒さんが、譜面と違う音やリズムで弾いて体が覚えてしまって、何度指摘しても直らないということがある。
楽譜に書き込んでも読んでない。
色鉛筆で色分けしても、
目印のマークを決めても、
付箋を貼っても、
言葉で詳細に書いても、
流れで弾いているから、そこで立ち止まらない。
そしてずっと、間違えたままさらに体に上書きされてしまう。
まったく・・・。人の話をちゃんと聞いてくれ、と。
思うけれど理解できない話し方だったのかもしれない。(ぺこぱ感・・・)
そこで何度言っても直らない部分は生徒さん自身に書き込んでもらうことにした。
「自分がわかりやすい言葉で、書き込んで」と、小さな付箋を渡す。
これが効果絶大だった。
付箋を渡すと、まず、言葉にするために自分で状況を整理する。
どう間違えていて、
楽譜にはどう書いてあるのか。
どうすれば、直すことができるのか。
そして、どう付箋に書けば自分にわかりやすいのか。
楽譜とにらめっこしながら言葉をひねり出す。
その時に改めてじっくり楽譜を見る。
どうやって書こうかと考えているところを見ていると、中にはどう間違えているのかわかっていなかったなんてこともある。
話をわからないままにスルーしていたんだな。
レッスン中に生徒さんが「わからない」と言うのは確かにかなり勇気がいる。
わからなかったら、わからないって言っていいんだよ。
と、伝えるものの、こちらもその状況を理解しておかないといけないと身にしみた。
こちらが一方的にあの手この手で指摘するよりも、
何倍も効果があった。
先生と生徒、一方通行にならないように、いろんな手段のコミュニケーションが必要になると感じた。