正直ピアノの先生、長めにつぶやく。

ピアノ講師歴10年。教室ブログには書けない本音を長めにつぶやきます。

教室をやめて行くからといって、音楽をやめるわけではない。

生徒さんがピアノ教室をやめると、悲しくて、しばらく落ち込んでいたけれど、最近は少し違う考え方ができるようになってきた。 寂しいのは変わらないけれど。 ピアノとの関わり方はたくさんあって、教室に通うというのは一つの手段に過ぎない。 これまでは、…

絵本でリトミック「童謡セミナー」を受講して感じた新しい希望!!

ピアノの先生方のインスタを眺めていると、あるテキストが目に止まった。 小さな子どものためのテキストで、おんぷが1ページに大きくどーんと書かれていて、わかりやすい。 指を動かす練習には動物のかわいらしい足跡をたどって指を動かすようになっている。…

リズムの悪い演奏はダサい!地道な道のり。

最近は自分のピアノの練習はもっぱらリズム感の強化だ。 リズム感がどうやら壊滅的らしいということは、一人で弾いていると気が付かない。 人と合わせるとズレるとか、メトロノームで合わせるとズレるとか、昔からなんとなく鈍いなとは自覚していた。 けれど…

月2回レッスンは、難易度が爆上がりする!

「本人のやる気が続くかわからないから、まずは月に2回、2週間に1回で通いたい」 というのは、親御さんからよく聞く話。 確かにその気持ちはよくわかる。 自分の子育てを考えても、週1回習い事に通うというのは結構な負担になる。 まずは2週間に1回通…

視覚不器用さんのための対策【色分け編】

ピアノの導入時期に、右手の左手で旋律を交互に弾くような楽譜がありますが、 このタイプの楽譜がとても苦手な生徒さんがいます。 ト音記号の楽譜に書かれたものは右手、 ヘ音記号の楽譜に書かれたものは左手 と、ルールは理解しているけれど、違う手が出て…

「うたとピアノの絵本」は新しいわらべうた

メインの教材だけでは足りない部分がある時に、その子に合ったサブとなるテキストを渡します。 サブの教材では、ガッツリ弾きこむというよりは、「弾いてみて聴かせてね〜」というかたちで渡して、細かいことは指摘しません。 今回は呉暁著「うたとピアノの…

子どものためになる聴音、どうやって・・・?宮川彬良著「音楽耳実践ドリル!!CDでわかる楽典」からヒントを得る

大人の初心者の方が自宅で楽典を勉強するときに役にたつかなと思い購入していた▼こちらの本▼ 音楽耳実践ドリル!!CDでわかる楽典 作者:高田 美佐子 発売日: 2009/12/11 メディア: 単行本(ソフトカバー) 購入したものの、その生徒さんには少しレベルが合わな…

ピアノの導入期につまずくパターンは大きく分けて2つ!?

最近の気づき。ピアノをはじめたばかりの時期に、思うように進まない小さな子のパターンは大雑把に分けて2つのパターンがあるということ。 1つめは手先がぶきっちょさん。 指が思うように動かなくて、それがストレスになるということ。 動かしたいと思って…

歌うことの重要さはいくら強調してもしすぎることはない!

同じ教本を使っていても、進み方はもちろんさまざまで、同じように上達するということはない。 なかなか思うように進まない子の特徴のひとつに「聴いていない」ということが挙げられる。 自分が鳴らしている音を聴いていない。 聴くという行為は本当にごく個…

ピアノを長く楽しむコツは、やっぱり楽譜をスラスラ読めるようになること

やっぱり、スラスラと読譜をできるようになる、ということはピアノを長い間楽しむための条件なんじゃないかなー、と改めて思う。 みんな(というか多くの場合に親が)、どんどん難しい曲を弾かせたくなるようだけど、基礎的なことを疎かにして先に行ってしま…

レッスンの質を向上させる一番の近道は生徒を観察することだった

ピアノのレッスンをしていて、消化不良になることをなんとかしたくて、悩んでいました。そのためにやってきたことはたくさんありますが、最近気がついたことが、答えは目の前の生徒さんにあるということです。 生徒さんをよくよく観察することがレッスン向上…

「生徒を伸ばす!ピアノ教材大研究 」〜ピアノ教材を効果的に使いこなすための10のヒント〜をご紹介

ピティナ(日本ピアノ指導者協会)の協力で、ヤマハミュージックメディアから出版されている2014年に出版されたもの。 10人の現役のバリバリの多方面でご活躍されているピアノの先生方が使用している教本を中心にレッスンについて語っているこちらの本をご紹…

【計46冊】バスティン・メソッド、どれから手に取ったら良いの?!出版年代順に見てみる。

ピアノレッスンの現場ではかなり受け入れられているバスティン シリーズ。 こちらの教本、日本で主教材とされているものだけでも46冊! 多いよ。 アメリカでは、初心者から大人にいたるまで、幅広い層を対象に500種類以上に及ぶテキストを執筆しているとのこ…

ピアノ 導入期レッスンのいい循環

導入期のレッスンは本当に難しい。 子どもの集中力は短い。 最近やっと気が付いたのだけれど、子どもが生き生きとする理想的な流れがある。 面白そう! ↓ どうなってるの? ↓ わかった! ↓ やってみたい! ↓ できた!! この流れがうまく作れた時に、すごく…

ピアノの先生に支持される教本が本当に最善なのわからない。

しばらく色々な導入カリキュラムとにらめっこしている。 じっくり読んでいると、そのカリキュラムの本筋のようなものが見えてきて、 「こういう生徒を育てたい」という理想が見えてくる。 理想のピアノを弾ける人の像に向かって、逆算されてカリキュラムが作…

クラシックとポピュラーのバランス

これまで弾いた中で、いちばん好きだった曲は何?と聞いたら小さい頃に弾いたポピュラー曲を挙げた中学1年生。 んー(´-`).。oO そうかそうか。 んー。もう6年前だと思うけど、、、 今はクラシックの曲を中心に演奏しているけど、、、 どおりで最近気乗りし…

これからのピアノレッスンのあり方〜岡田暁生著「音楽の危機」を読んで

これからのピアノレッスンのあり方について考えている。 岡田暁生著「音楽の危機」を読んだ。 昨年の緊急事態宣言中に書かれたもので、あの時の先行きが見えない、得体の知れないウィルスに生活全てがストップさせられた暮らしによる苛立ちが思い出される。 …

「新しい」ピアノテキストが逆に古く感じる説・・・

導入ピアノテキストを見ていると、古典的な教材(バイエル、ツェルニー、メトードローズ)に対して、時代や国や発達に合った教材を作ろうとして、1990年前後から新しいテキストとして多く出版されている。 新しいメソッドが次々生み出され、 ポピュラーなリ…

身体を知る「ピアニストのためのアレクサンダー・テクニーク」森朝著

自分の身体について知りたい。 先日は脳科学の本を読みましたが、その時に一緒にアレクサンダー・テクニークについての本を購入しました。 アレクサンダー・テクニークについては、言葉としては聞いたことはあるけれど、本を読んだりワークショップを受けた…

アメリカからやってきた教材の普及:中村菊子さん、田村智子さん、安田裕子さん

ピアノのテキストを色々見ているとあれ?と・・・ 長く日本で愛用されている教本のほとんどの解説・訳に3名のよく見る名前が! 中村菊子さんと、田村智子さん、安田裕子さんが多いこと多いこと。 まとめて見てみると楽譜屋さんに溢れた曲集の系譜が見えてき…

即興演奏の魅力「スオミ・ピアノ・スクール」フィンランド生まれのピアノ教本

前回の記事で紹介した「スオミ・ピアノ・スクール 音楽への旅立ち」。 スオミ ピアノ スクール 音楽への旅立ち 作者:久保 春代,坂井 百合子 発売日: 1998/12/10 メディア: 楽譜 こちらで魅力的に感じたことがもう1つ。 即興演奏を早い段階から定期的に取り…

フラジオレット!?優しさと新しさの「スオミ・ピアノ・スクール」

導入テキストのほかのどれにも似ていないフィンランド生まれのピアノテキスト「スオミ・ピアノ・スクール」。 スオミ ピアノ スクール 音楽への旅立ち価格: 1650 円楽天で詳細を見る 優しい色あいと繊細なタッチのイラストがアメリカ生まれのテキストと一線…

自分の脳と体を取り戻す「ピアニストの脳を科学する」〜導入メソッドと並行して学びたいこと【その2】

半年前に導入期レッスンメソッドと並行して勉強することとして、「美学」の視点を勉強している。 ▼過去の記事▼ akihareko.hatenablog.com 最近、その勉強に加えたものは、ピアノ を弾く体について知ることだ。 と言うのも、最近、指がほんのわずか、思ってい…

【youtube限定公開】ピアノ教室のオンライン発表会の方法は?

発表会をオンライン形式にしよう!と決めてから必要なことを調べ、手探りで進み、なんとか無事に皆さんにお届けすることができました。 デジタルに全く明るくないピアノの先生のオンライン発表会奮闘記です。 詳しい方にとってはツッコミどころがたくさんあ…

どんな人にも音楽を楽しいと感じる権利がある〜「おとあそび」に出会い直す

去年からセルフコーチングをして、ピアノ指導法の学び直しをしてきた。 akihareko.hatenablog.com akihareko.hatenablog.com akihareko.hatenablog.com できていることとできていないことがあるけれど、概ね前進している。 楽器店に並んでいるピアノの導入テ…

レッスンをしている人ほど読むべき「成功する音楽家の新習慣」

以前から気になっていたこちらの本。 私は演奏が本業ではないので縁がないと思っていたが、ひょんなことから手に取ることになったら、とても面白い。 ピアノのレッスンを専業にしている先生こそ読むべき本だった。 成功する音楽家の新習慣 練習・本番・身体…

國分功一郎著「暇と退屈の倫理学」から考えるピアノレッスンの意義

ピアノは何のために習うのか。 なぜラクで楽しいことだけでは飽き足らず、ときに辛い練習をしようとするのか。 または、レッスンではなぜそれを強いなければならないのか。 脳を鍛える、頭が良くなる、などピアノを習う効能とされるものは多いが、それ自体が…

【トルコ行進曲】オクターブの連続をどう練習する?

モーツァルトのトルコ行進曲。 「ピアノ名曲選」なんてCDがあれば必ず収録されているだろうこの曲。ピアノを習っていなくても一度は耳にしたことがあるだろうこの曲。 この曲のテクニックとしての難所は、オクターブの連続だろう。16部音符の速いパッセージ…

10年のピアノの先生生活で、一番困った生徒さん対応とその反省。

レッスンを10年やってきて、トラブルというトラブルはなかったのだけど、1つだけとても苦労したことがある。 幼稚園年長さんの時に体験レッスンに来て、通い始めたとある生徒さん。 ピアノが好きで、家にあるキーボードなどで遊んでいたということで、お…

ピアノ初級者が簡単に弾けてワクワク楽しい曲が入っている便利なおすすめ曲集(「教本つまらない組」のその後)

先日から教本がつまらない組への対処をあれこれやっておりますが、現状報告です。 akihareko.hatenablog.com akihareko.hatenablog.com akihareko.hatenablog.com 結果として、教本を乗り換えるまでは行かないけれど、比率を限りなく低くする、という状況で…